やぎになってみた

やぎです。時間が山ほどある。観た映画や読んだ本の記録。

バラ色の雲

すごく久しぶりに、銀色夏生つれづれノートを買った。

そうそう、このピンクのバラの絵が表紙にあったよな、と思いながら。

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背表紙の言葉にはっとする。無職の心にしみる。

初版は平成9年。

この一桁の年号を見たとき、一瞬で小学校の教室の風景が蘇った。

友達がいなくて、家の中にも居場所はなくて、でもこういうエッセイを読んだり、

ビデオに録画した映画を観ることで心が救われていた頃だ。

懐かしいなあ。

 

仕事をやめた今、本来の自分を取り戻していってる感じがする。

幸せに向かって歩いていると思いたい。

 

幻想の魔術師 カレル・ゼマン

大好きな大好きな、カレル・ゼマンの100周年記念DVD BOXが届いた!

カレル・ゼマンの作品を初めて観たのは、高校生の頃かな?17〜19才くらい時期だったと思う。

 

当時一番好きだったのが、切り絵の作品のホンジークとマジェンカ(1980年作品)

切り絵作品だからなのか、観ていると本の世界に引き込まれていような感じがする。

なんと言うか、、映像を観ているんだけど、一人で本を読んでいるような感覚と言うか。

それがなんとも心地良い。

 

ホンジークの穏やかな表情がまたよい。朴訥というか純朴というか。

森の妖精マジェンカと出会うシーンもとてもロマンティックだなあ。

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白鳥になって空へ帰ってしまうマジェンカを追いかけるホンジーク。

彼女を追いかける為の羽が欲しいが、

そのためには悪魔の力を借りなければいけない。

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一方マジェンカは、女王さまに人間になりたいとお願いしていた。

人間の世界には邪悪なものがたくさんある、と王女さまは言うけれど、

「でも、その代わり喜びや幸せもある、私は人間になりたいのです。」

マジェンカはそう訴え、人間にしてもらう。

 

悪魔の羽を手に入れて、森の妖精の住むお城へ来たホンジーク。

しかしすでにマジェンカは人間になってお城を出ていた。

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女王さまは彼に、もう人間の世界には戻れないのだからここに居なさい、と忠告する。

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まさかこんな姿になっていたなんて

 

初期の頃はプロパガンダ的作品も作っていたカレル・ゼマンですが、

この愛と幸せを説いた作品が最後の長編作品とのこと。

 

人が人を思うこと、思い合うこと、思いを育んでいくことの尊さについて考えさせられる。

月並みな感想だけど、自分に子供ができたら観せたい作品だな。

www.youtube.com

11月の映画

映画を観るのがすき!

好きなやつだと何回も繰り返し観たり、BGMのように流す事もしばしば。

ああ〜できれば毎日映画館に行きたい。

何観たか忘れちゃうし、11月分から記録していこうと思う!

Netflixオリジナル作品もカウントしてきます。オリジナルドラマも含む。

 

分析したり批評したりする楽しみ方は私にはわからないけど、とにかく映画が好き。

10代の頃は暗い作品ばかりを観ていたけど、そういうのはもういいや〜。

華やかで優しい、綺麗、美しい、楽しい、幸せ、

いわばプラスのエネルギーで自分をいっぱいにして行きたい!

 

・THIS IS US (ドラマ)

・MOON WALKERS 

・ナイトメア ビフォア クリスマス

・ファンタステックビースト 黒い魔法使いの誕生

・ヴェノム

ボヘミアン ラプソティ

・バッド ジーニアス

・リトル ダンサー

リリーのすべて

・スウィッチング プリンセス

・ラブ アゲイン

・ミーン ガールズ

・永遠に美しく

・ララランド

 

うーん思い出せるのはこれくらいやな、、。

辞めたからといって

すぐに全てから解放される訳ではない。

どこかで鉢合わせてしまったらどうしよう、、と一人で外出ができなくなり、

男性と接点を持つことで動悸や息切れ冷や汗が出てしまうようになった。

 

店員さんが男性しかいないコンビニ、

エレベーターの中で男性と二人きりになってしまうこと、

(バス停で待ち伏せされていた事もあったので)バス停やバス自体を見かけること、

勤務していた商業施設のある地域に近づくこと、

知らない番号からの電話やインターホンの音など

自然とそういうものが恐怖の対象になっていた。

 

そのせいで、私の後任の若い男性も恐怖を感じてしまい

引き継ぎなども最小限しかできず、申し訳ないことをしてしまった。

 

当時は一人暮らしだったけど、なぜか「〇〇の辺りに住んでいるよね?」

と知られてしまっていた。いったいどこで知ったの??

もう逃げ場がない。そう感じた。

(同じ市内に住む兄弟の部屋でひとまず居候させてもらうことに)

なるべく服装は黒一色にして目立たないようにし、カバンも黒いものに買い換えた。

警備員にタクシー乗り場まで付いてきてもらったり、巡回を増やしてもらったりと

商業施設の方々はとにかく良くしてくださった。それが唯一の救いだったのかも。

犯人は出入り禁止にしてもらえた。

防犯カメラってすごいわ。画質が荒くても、ちゃんと個人を特定できる。

 

本社の人間は引き止めようとしてきた。

マネージャーは女性だから話が伝わると思っていたけどそんなに甘くなくて

ストーカー被害は被害者側にも責任があると言われたけど、その言葉、めちゃくちゃショックだったな。

ほとぼりがさめたら今度はアルバイトとしてまた働いて、とも。

ほとぼりって?ストーカー被害のほとぼりって?

女性から言われたのが悲しかったなあ。

 

こうやって書き出してみると、過去の出来事としてみることができて良い。

 

 

今は、毎日映画を見たり本を読んだり、好きなことをやってる。

体調は徐々に良くなっているし、一人で外出もある程度できるようになってきた。

今はまだ兄弟の部屋に住まわせてもらっているけど、

これを気に、どこか違う土地に引っ越そうかな。

仕事をやめてみた 美しいものに囲まれて生きていきたい

付きまとい被害にあい、もう無理だと悟り退職。

ストーカーに、どこかから見られているのかもしれないという恐怖、

次はいつ一対一になってしまうのだろうか、20以上歳上の男性から性の対象として見られること、でも自分の立場(唯一の正社員でした)ゆえに簡単に逃れることができない苦痛の毎日、

 

出勤前の嘔吐、職場での呼吸困難、手足の震え、なんども夜中に目が覚め熟睡できない日々が半年ほど続いた。

夜しっかりと眠ることはできなかったけど、家に帰ってきてベッドに入る一瞬だけが安心できる瞬間だった。

 

時間がかかったけど、最終的にはスパッとやめることができ、今に至る。

 

これからの人生は、美しいものに囲まれて生きていく。

そう自分に誓う。